動画制作を検討し始めて最初にぶつかるのが、費用の見当がつかないという問題です。検索すれば相場をまとめた記事はいくつも見つかりますが、その多くは金額の出どころが示されていません。社内で予算を通す立場からすると、根拠の分からない数字はそのまま持ち込めません。
この記事では、ROCKHEARTSがサービスページで実際に公開している価格を基準に、動画制作の費用がどのように決まるのかを整理します。一般論としての相場ではなく、実際に提示している金額と制作期間を示したうえで、なぜ動画によって費用に差が生まれるのかを工程レベルまで分解して説明します。
見積もりを取る直前の方も、社内で検討を始めたばかりの方も、判断材料として使える形にまとめました。サービスの全体像は動画制作サービスのページでも確認できます。
動画制作の費用は何で決まるのか
動画制作の費用は、機材や技術そのものの値段というより、その動画を完成させるまでにかかる作業量の合計だと考えると理解しやすくなります。同じ「1本の動画」という言い方をしていても、実際にかかる作業量は案件によって数倍単位で開きます。見積書の金額差は、多くの場合この作業量の差から生じています。
まず押さえたいのは、費用を動かす要因がいくつかの層に分かれていることです。企画の深さ、撮影の規模、編集の作り込み、そして納品後の展開範囲。この4つが積み上がった結果として総額が決まります。どれかひとつだけを削っても総額はあまり変わらず、逆にどれかひとつを膨らませると総額は大きく動きます。
具体的には、次のような点が作業量に直結します。動画の目的と用途、完成尺と構成の複雑さ、撮影日数と撮影場所の数、出演者の人数と手配の有無、テロップやモーショングラフィックスなど編集の作り込み度合い、納品する本数と形式、そして修正対応の回数です。
たとえば同じ3分の動画でも、1か所で半日撮影して構成どおりに編集する案件と、3拠点を回って社員10名にインタビューし、そこから構成を組み直す案件では、必要な人日がまったく違います。前者は撮影も編集も想定内に収まりますが、後者は移動、日程調整、素材の取捨選択、原稿の作り直しがすべて作業として乗ってきます。
判断基準としては、「誰が、どこで、何日、何をするのか」を先に決められている案件ほど費用は読みやすく、決まっていない案件ほど幅が広くなる、と考えておくと見積もりの読み方を誤りにくくなります。費用を知りたい段階では、金額を聞く前に自社の条件を整理しておくほうが、結果的に精度の高い回答を得られます。
種類別に見る動画制作の費用と制作期間
ここからは、ROCKHEARTSがサービスページで公開している価格を種類別に示します。以下は2026年8月時点でサービスページに掲載している内容です。
| 動画の種類 | 費用 | 制作期間の目安 |
|---|---|---|
| テレビCM / WEB広告用動画 | 30万円〜 | 約1ヶ月〜 |
| 製品・サービス説明 / プロモーション動画 | 30万円〜 | 約1ヶ月〜 |
| 企業・学校ブランディング動画 | 30万円〜 | 約1ヶ月〜 |
| 各種イベント収録 / 記録撮影 | 20万円〜 | 約1ヶ月〜 |
| インタビュー / ドキュメンタリー動画 | 20万円〜 | 約1ヶ月〜 |
それぞれの詳細は各サービスページに掲載しています。テレビCM・WEB広告用動画制作、製品・サービス説明動画制作、企業・学校ブランディング動画制作からご確認ください。
撮影を中心とした動画については、各種イベント収録・記録撮影とインタビュー・ドキュメンタリー動画制作のページに、対応範囲と進め方を掲載しています。
この価格差がどこから生まれているのかを補足します。イベント収録や記録撮影は、進行するものをそのまま押さえる撮影が中心で、構成をゼロから設計する工程が比較的軽くなります。インタビューやドキュメンタリーも、話し手の言葉を軸に組み立てるため、演出のための作り込みは限定的です。
一方でCMやWEB広告用の動画、プロモーション動画、ブランディング動画は、伝えたいメッセージを映像表現に翻訳する工程が重くなります。絵コンテの作成、撮影プランの設計、出演者やロケーションの選定、編集での表現調整といった作業が積み重なるため、開始金額が上がります。
制作期間はいずれも約1ヶ月からを目安としています。ここでいう1ヶ月は、企画の確定から撮影、編集、修正対応を経て納品するまでの期間です。社内での確認や決裁に時間がかかる場合は、その分を別途見ておく必要があります。公開日が決まっている場合は、逆算して早めに動き出すほうが選択肢を残せます。
なお、採用・リクルート動画、YouTubeやTikTokなどSNS向けの動画、ウェディング動画については、条件による幅が大きいため価格を公開していません。これらは個別見積もりとして対応しています。採用動画の考え方については採用・リクルート動画制作のページで内容を確認いただけます。
工程ごとに何に費用がかかるのか
見積書は工程ごとに項目が並ぶことが多いため、それぞれの工程で何をしているのかを知っておくと、金額の妥当性を判断しやすくなります。ここでは金額ではなく、作業の中身と、その工数を動かす要因を整理します。
企画・構成
目的の整理、ターゲットの設定、伝えるメッセージの決定、構成案や絵コンテの作成までを行う工程です。撮影当日に何を撮るかは、この段階でほぼ決まります。
工数が増えるのは、社内で目的が定まっていない場合や、決裁者が複数いて方向性の合意に時間がかかる場合です。逆に、動画の用途と伝えたいことが事前に固まっていれば、この工程は短く収まります。ここを軽く扱うと撮影後の作り直しにつながり、結果として総額が膨らみます。
撮影
撮影当日の作業に加え、ロケハン、機材の準備、スタッフの手配、出演者の調整までを含みます。工数を動かすのは、撮影日数、撮影場所の数と移動距離、出演者の人数、屋外撮影の天候リスク、ドローンや特殊機材の要否です。
複数拠点をまたぐ撮影は、移動そのものが作業時間になります。撮影内容を1日にまとめられるか、拠点をいくつに絞れるかは、費用に直接効いてきます。
編集・ナレーション・BGM
撮影素材の選定、カット編集、テロップ、色調整、音声の整音までが基本の作業です。ここにモーショングラフィックスやCG、ナレーション収録、楽曲の手配が加わると、作業量は段階的に増えます。
編集で見落としやすいのが修正回数です。何回まで修正できるのか、どこからが追加作業になるのかは、契約前に確認しておきたい項目です。
納品と公開後の展開
納品形式、解像度、SNS向けの縦型やスクエアへのリサイズ、字幕ファイルの有無などが該当します。同じ素材からの派生であっても、書き出しと調整の作業は本数分発生します。
尺の長さも作業量に影響します。ROCKHEARTSが公開している採用関連の制作実績5本を実測すると、尺は次のとおりでした。
| 制作実績 | 尺 |
|---|---|
| ダイレックス株式会社様|WEB用採用動画 | 1分00秒 |
| 福岡赤十字病院様|就職説明会 | 1分37秒 |
| 西日本技術開発様|採用動画 | 1分48秒 |
| グランドハイアット福岡様|採用プロモーション映像 | 3分03秒 |
| 日本ライフサポート株式会社様|採用動画 | 5分20秒 |
5本の幅は1分00秒から5分20秒、中央値は1分48秒です。いずれも採用関連の動画であり、他の用途の動画にそのまま当てはまる数値ではありませんが、実際に納品している尺の分布として参考になります。尺の決め方そのものについては採用動画は短尺と長尺のどちらが効果的かで詳しく扱っています。
依頼先による違い
同じ内容の動画でも、どこに依頼するかで費用と進め方が変わります。ここでは金額の高い安いではなく、任せられる範囲と、うまくいかなかったときにどうなるかという観点で整理します。
動画制作会社に依頼する場合、企画から撮影、編集、納品までを一つの窓口で進められます。担当者が複数体制であることが多く、撮影当日に人員を確保しやすい点も含めて、進行の安定性は高くなります。一方で、社内の意思決定と制作側の進行がかみ合わないと、確認待ちで期間が延びることがあります。
個人のクリエイターに依頼する場合は、やり取りが直接的で、細かい要望を反映しやすい進め方ができます。ただし対応できる範囲は個人差が大きく、企画から編集までを一人で担うケースでは、体調不良や別案件との重なりが進行に直結します。継続的に運用する動画を任せるなら、代替体制の有無を確認しておく価値があります。
内製する場合は、外部への支払いが発生しない一方で、社内の人件費と学習時間がコストとして乗ります。撮影機材、編集ソフト、保存環境の準備も要ります。定期的に本数を出す運用であれば内製化が効いてきますが、年に数本であれば、社内工数を別の業務に充てたほうが合理的な場合もあります。
判断の起点になるのは、その動画を1回で終える資産と見るか、継続的に作り続ける運用と見るかです。この整理ができていないまま依頼先を決めると、途中で体制を組み替えることになり、結果的に費用がかさみます。依頼先の見極め方については動画制作会社の選び方で詳しく解説しています。
動画制作の費用を抑える方法
費用を下げる方法はいくつかありますが、削ってよいコストと、削ると成果が落ちるコストを分けて考える必要があります。ここでは実務で効きやすい順に整理します。
制作会社へ直接依頼することは、費用構造を単純にする効果があります。代理店や仲介を経由する体制では、間に入る分の費用が発生します。ROCKHEARTSは企画から撮影、編集までを自社スタッフ中心で進める体制をとっており、外部への再委託を前提としない構成にしています。
自社で担える工程を切り出すのも有効です。出演者の調整、撮影場所の確保、社内素材や既存写真の提供、原稿の下書きなどは、社内のほうが早く進むことがあります。どこまでを自社で持つかを最初に決めておくと、見積もりの範囲も明確になります。
撮影方法の工夫も効きます。複数本の動画を1回の撮影でまとめて押さえる、拠点を絞る、既存の素材を活用して新規撮影を最小限にする、といった方法です。撮影日数は費用に直結するため、ここを圧縮できると効果が大きくなります。
複数社から見積もりを取ることも判断材料になります。ただし金額だけを並べても比較にはなりません。含まれる工程の範囲、修正回数、権利処理の扱いがそろっていないと、安く見える見積もりが後から膨らむことがあります。比較するなら条件をそろえたうえで並べる必要があります。
簡易な動画であれば、編集ツールを使った内製も選択肢になります。社内報や記録用など、表現の精度より更新頻度が重要な動画は内製に向いています。一方で、対外的なブランディングや広告に使う動画は、表現の質が成果に直結するため、コストを削る対象としては優先度を下げるほうが妥当です。実際の仕上がりの水準は制作実績から確認いただけます。
見積もりを取るときに確認しておきたいこと
見積もりの金額差は、含まれている工程の違いから生じていることが少なくありません。項目の抜けに気づかないまま発注すると、進行の途中で追加費用が発生します。発注前に確認しておきたい点を整理します。
最初に見るべきは、見積もりに含まれる工程の範囲です。企画・構成が含まれているのか、撮影は何日分か、編集はどこまでか。この3点が明記されていない見積もりは、比較の土台に乗りません。
修正回数と、修正の定義も確認しておく項目です。テロップの文言変更と、構成そのものの組み替えでは作業量が違います。何回まで、どの範囲までが見積もり内なのかを、発注前に文面で合わせておくと後の食い違いを防げます。
撮影については、日数と時間の上限、延長が発生した場合の扱い、天候によって撮影が流れた場合の再撮影の条件を確認します。屋外撮影を含む案件では、予備日の設定があるかどうかで進行の安定性が変わります。
権利まわりも見落としやすい部分です。BGMに使う楽曲の権利処理、提供素材の使用範囲、出演する社員の肖像をどの媒体でいつまで使えるか。とくに音楽は、利用範囲によって手続きが変わります。ROCKHEARTSは日本音楽著作権協会(JASRAC)、日本レコード協会(RIAJ)、音楽特定利用促進機構(ISUM)に加盟しており、権利処理を前提とした進行に対応しています。
最後に、納品形式と二次利用の範囲です。納品するファイルの形式と本数、SNS向けのリサイズが含まれるか、後日に別の媒体へ転用する際の条件はどうか。数年単位で使う動画であれば、この確認が将来の追加費用を左右します。
まとめ
動画制作の費用は、動画の種類、尺、撮影の規模、編集の作り込み度合いという作業量の積み上げで決まります。出典の分からない相場表を見比べるより、実際に提示されている価格と、その価格に何が含まれているかを確認するほうが、予算の判断は進めやすくなります。
ROCKHEARTSでは、テレビCM・WEB広告用動画、製品・サービス説明動画、企業・学校ブランディング動画を30万円から、各種イベント収録・記録撮影とインタビュー・ドキュメンタリー動画を20万円から、いずれも約1ヶ月からの制作期間でご提供しています。採用動画やSNS向け動画、ウェディング動画は条件による幅が大きいため、個別のお見積もりで対応しています。
累計20,000本以上の制作実績をもとに、企画から撮影、編集、公開後の活用まで自社スタッフ中心で進める体制を組んでいます。サービスの詳細は動画制作サービスのページをご覧ください。
自社の条件でどのくらいの費用と期間になるのかを具体的に知りたい場合は、無料相談とお見積りから状況の整理を始められます。用途や公開時期が固まっていない段階のご相談にも対応しています。